こんにちは。らどゆきです。
- 家族が幸せに過ごせる家づくりをしたい
- 家づくりで絶対後悔したくない
- でも何から始めたらよいかわからない
これらは同然の願いであり、真っ当な悩みです。
なぜなら、これまで家づくりを経験していないから。
家づくりでは、経験したことのないことを手探りで進んでいくことになります。
「正解」が分からない状態で多くの選択をし続けていく。
これでは、良い家を建てるために苦労するし、せっかく家を建てても後悔することもあるでしょう。
でも、安心してください。
今回は、あなたの大切な家族が幸せに過ごせる家をつくるために最適な良書「後悔しないための家づくりのすべて」を紹介します。
この本を読めば、家づくりの考え方ややるべきでないことを学べ、家族が幸せに過ごせる家を建てることができます。
本の紹介の前に自己紹介させてください
家づくりの経験者の視点から、本書の良かったところ、気になったところを解説していきます。
それでははじめます!
『後悔しないための家づくりのすべて』について
本書について
- 発売日:2021年8月5日
- 定価:1,870円
- 出版社:サンクチュアリ出版
- レビュー:Amazon 4.3/5、楽天ブックス 3.7/5、ブックライブ 3.6/5
Withコロナの中で出版された本ですね
著者情報
- げげ/金谷尚大(かなたになおひろ)さん
- 一級建築士
- YouTuber
- 大卒後、積水ハウスに入社。6年で100棟以上の住宅・店舗設計を経験後独立した経歴を持つ
家づくりの権威ね!
後悔しないための家づくりのための5つの鉄則
本書で紹介されている家づくりの鉄則を簡単に紹介します。
すべてを満たす家は、存在しない
家づくりに「完璧」を求めてはいけません。
お金や時間の制約がある中で次の3点から優先度を考える必要があります。
性能・デザイン・コスト
自分たちが求める「幸せな家」を実現するために、何を優先してかなえるべきなのか。
自分たちの価値観に合わせて取捨選択する必要があります。
我が家では「家の中で快適に過ごす」の優先度が高く「デザイン」性をある程度妥協しました
「ほしい家」よりも「ほしい暮らし」
家づくりで考えるべきなのは、
どんな家なのか
ではなく
どんな暮らしをしたいのか
これがとても重要です。
どんな暮らしを望むかによって予算やこだわりの優先順位を決めることができます。
リビングで家族団らんと過ごしたいのならリビングを広くしたり、お金をかけたりできるわ。どんな暮らしを望むか考えることで優先順位を決めることができますね!
間取りで家のすべてが決まる
筆者曰く、間取りは単なる部屋数や配置のような表面的なものだけではありません。
間取りで家の構造(性能)がある程度決まります。
例えば、
凹凸のある間取りは冷暖房効率が低下したり
吹き抜けや大きな窓は構造的に弱くになったりします。
建築コストの上昇や冷暖房費などのランニングコスト上昇にもつながるため、おすすめできません。
そのため、デザインに余程のこだわりがない場合には
オシャレで個性的なデザインよりも
経済的で快適に過ごせる間取りを選択すべきです。
性能ばかりに気を取られても自分たちにとって良い家にならなければ意味ないです。そのため、ほしい暮らしも考慮しながらバランスよく間取りを決めていくことが必要ですね
できるだけ小さく、シンプルにつくる
マイホームは広い方が良いですか?
ほとんどの方が
YES
と答えると思います。
それでは、質問を変えます。
それはどうしてですか?
多くの方が、
なんとなく、とか
広い方が暮らしやすそうだから
など、明確な理由はないと思います。
ですが、この考え方は危険です。
なぜなら、広さはコストだからです。
ここで、我が家の打ち合わせの一例を紹介します。
建築費用が高くなりすぎましたね。寝室を(6.5帖から5.2坪に)狭くしたらいくら安くなりますか?
概算ですが、50万から70万安くなります
寝室は寝るだけなので狭くしてください!(即答)
このように、わずかな広さの間取りを変更するだけで簡単に数十万の建築費が変動します。
いたずらに家を広くすることで
建築費はもちろん、
光熱費、修繕費、そして時間的なコスト(掃除時間)にも悪影響を及ぼします。
そのため、家の広さを必要最低限にして、浮いたの費用で家の質を高める方が合理的ですね。
重要なのは、家族にとってどの程度の広さが必要なのか考えることね!
自分なりの、判断基準を持つ
家づくりでありがちなこととして
- 迷いの連続による選択疲れ
- 人との比較による迷い
がしばしばあります。
こんなときの対処法として
自分たちがどんな暮らしをしたいのか、自分たちの判断基準を持っておく
ことが有効です。
- 実家が寒かったから、子供に寒い思いをさせたくない
- 自分が自然の多い場所でのびのびと育ったから、子供にも同じように過ごしてほしい
など、これまでの暮らしをもとに、自分たちが家に何を望むのかを判断の基準を決めて家づくりをしましょう。
隣の芝は青く見えることが多々あるので、自分たちの基準を明確にして意思決定していくことで後々の後悔も減らせますよ。
本書の気になる口コミ・評判
本書の気になる口コミ・レビューとしては次の通りです。
一部改変して要点を紹介します。
家づくりに関心の薄い自分でさえ気になるような広告の仕方は見事。ただ、大した情報はなかったです。
解説は明快でわかりやすいが、概念的なことが多く具体的なことが少ないと感じました。
難解なことを避けているので分かりやすく、分量も少ないので一気に読めました。 一般人の知識としては、このレベルで十分だと思います。 ただし、内容が不十分な点も見受けられました。
これらの口コミをまとめると次の通りです。
すでにある程度家づくりが進んでいる人や十分に知識を持っている人には収穫が少ない可能性があります
本書の良い口コミ・評判
続いて、良い口コミを見ていきましょう。
1Pに1トピックの形式で読みやすい。図表が多く印象に残る。
YouTube経由で本の出版を知りました。家づくりに必要なことが書かれていたのでためになりました。
「初めての家づくりを考えている人向け」に、書かれた内容になってます。 このジャンルの本は数多くありますが、かなりお勧めできる内容です。 著者はわかりやすく伝えることが上手ですね。
注文住宅を建てる人の指南書と言えます。住宅計画が進んでいる人よりも、計画を始めたばかりの人の方が有益な情報が多い印象です。
これらから次のことが言えます。
実際に家づくりを経験した僕が読んでも「確かにその通りだな~」と思う共感点が多くありました
本書の気になったところ2選
ここでは、私が「ここはどうかな~」と感じた2点を紹介します。
メンターを決めること
著者はメンターを探し、家づくりの基準をつくるための助けにすることを推奨しています。
同時に、複数のメンターを設定すると判断に迷う可能性があり分野ごとに一人決めるべきと主張されています。
ですが、個人的にはメンターを絞るのは危険と感じます。
家づくりには「(みんなにあてはまる)正解」がありません。
予算や住む予定の場所、家族構成などの背景は各家庭で異なります。
また、どんな家をつくりたいのかは、これまでの経験や価値観に基づいて決まります。
自分と背景や価値観が全く同じ人は存在しないので、
メンターの意見を採用すればなんでもうまくいく
なんてことはありません。
有益な情報を発信している人を妄信せずに一意見として参考にするくらいの温度感であるべきです。
メンターを妄信した結果、後悔してもメンターは責任を取ってくれませんよね・・・
平屋に関する記述がなかった
2012年から2020年のデータを元に算出された積水ハウスの調査によると、平屋の建築数が最近10年間で役3万棟から5.5万棟に増加していると報告されています。
(建築総数に占める割合は7%から12%に増加)
このように需要が高まっている平屋について、本書には全く触れられていません。
2階建て住宅を想定した記述が多い印象でした。
本書のコンセプトの一つが、❝従来の「常識」を疑ってもらうこと❞だからなのかもしれませんが、平屋ビルダーとしては少し寂しい気持ちになりました(笑)
本書の良かったところ7選
この項目では、個人的に本書で感銘を受けたことを7つ紹介します。
私なりの解釈を交えて紹介しますね。
詳しく知りたい人は本書で確認してね!
注文住宅の必要性を考えるきっかけになる
なぜ注文住宅を建てるのか?
その答えが「なんとなく」なら、ちょっと待ってください。
家の中で最も費用や時間、労力が必要なのが注文住宅です。
家づくりをする目的は「幸せの暮らしを実現する」ためであるべきです。
本書は
- 注文住宅を建てようとする動機
- 自分たちの幸福な暮らしに注文住宅が必要なのか
改めて考える機会を与えてくれます。
家づくりの「常識」を疑う機会になる
家づくりには「常識」と思われていることがあります。
例えば
- リビングに隣接した和室
- リビングの吹き抜け
- 2階のバルコニー
などです。
これらは一見必要そうだったり、オシャレだったり、
家への満足度を高めてくれるように感じます。
しかし、実は
- コスパが悪かったり
- 断熱効率を下げてしまったり
- 修繕費用が高額になったり
することにつながります。
本書は、家づくりの「常識」を疑う機会を与えてくれ、満足度の高い家を建てるのに貢献してくれますよ
「坪単価」の真実を知れる
建築費用のよくある誤解として
これは誤りです。
建物の価格は単価×広さなのですが、それだけでは家を建てることができません。
正しくは
となります。
問題なのは、坪単価の算出にどこまでの付帯工事費用を含めるのか会社によってまちまちであることです。
そのため、必ず発生するとわかっている付帯工事費用を故意に抜いて坪単価を算出し、坪単価を安く見せようとする営業手法があります。
これらのことから
「坪単価〇万円」よりも、「建築費用の総額」がいくらになるか
をきちんと考えるようにしましょう。
安いと思って契約したら、全然安くなかった!なんてトラブルも少なくないのよ
ハウスメーカーを決めるヒントがある
家づくりの三大要素である
性能、デザイン、コスト
これらを完璧にそろえているハウスメーカーはありません。
家の性能を上げようとするとコストが必要ですし、
デザインを優先させると性能が犠牲になり建築費用も上がります。
そのため、
有限の予算の中で、最も優先順位の高い要望をかなえてくれるハウスメーカーを見極める
ことが必要です。
どのハウスメーカーでどんな家を建てたのかをSNSやブログで公開している人がいるので、それらを参考に自分たちの要望に沿うハウスメーカーかを判断するのが良いですね
子供部屋の考え方を知れる
愛する我が子のために、部屋を可愛くしてあげたいと思いませんか?
可愛いデザインの壁紙やイラストのあるカーテン。
かわいらしいですよね。
そんな風に考えていた時期が、僕にもありました
でも、よく考えてみてください。
かわいらしい子供部屋のイメージのまま使えるのは何年でしょうか?
せいぜい5年から10年くらいですよね。
子供がいなくなった(似合わない年齢になった)途端に
「使いづらい部屋」へと変貌します。
使いづらい部屋が物置になってしまわないよう、数年先を見越して子供部屋を作りましょう。
どうしても可愛くしたいときには、ウォールステッカーやはがせるクッションフロアなどを使いましょう
客間の必要性を考えることができる
お客さんが来た時のために
という理由で客間や和室をつくろうと思うなら一度立ち止まってください。
お客さんはどのくらいの頻度であなたの家に来ますか?
「年に数回」という回答なら断言します。
やめておくべきである、と。
広さや建築コストにも依りますが、客間をつくるのに200万円ほど必要です。
年に2回お客さんが泊まりに来ると想定すると、35年で70回です。
200万円÷70回=28,571円/回
つまり、一度の宿泊に約3万円を支払っていることになります。
普段使いするなら良いけど、客間としてだけ使うのはコスパ悪そうね・・・
中には
小さな子供を畳の部屋でお昼寝させたい
と思う人もいると思います。
そんな人は、客間の分リビングを広くして置き畳を敷くことをおすすめします。
子供のお昼寝場所も数年で不要になるから、和室をつくるより置き畳で可変的な対応ができると良いね!
コンセントで後悔しないですむ
家づくりで失敗したことランキングの常連。
コンセントの位置
後悔しないために必要なことは何でしょうか?
それは、どれだけ生活シーンを具体的に想像できるか
これにつきます。
- キッチンではこんな家電を使うから〇個必要
- リビングでスマホを充電するときにはここでする
- ここにダイニングテーブルを置くからコンセントを近くに設置しよう
生活のシーンをできるだけ考えてコンセントの位置を決めると後悔しなくてよくなります。
コンセントは想像力勝負よ!
新築でよくある失敗については、こちらの記事で詳しく解説しています。
おすすめの人は?
私の私見と口コミをもとに本書をおすすめしたい人は次の人です。
- 注文住宅で後悔したくない人
- これから注文住宅を建てようと思っている人
- まだ家づくりの情報収集していない人
逆に、
- 家づくりに関する自分たちの価値観が完成している人
- 家づくりをある程度進めてしまった人
は得られるものが少なく後悔の元になってしまうため、おすすめできません。
本書の購入方法
本書はAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどで購入可能です。
それぞれ、新品で1,870円(AmazonのKindle版のみ1,683円)
中古に抵抗のない方は、より安価で購入できますね。
まとめ
今回の記事では、げげさんの「後悔しないための家づくりのすべて」を紹介しました。
口コミ情報によると
一方で、
ことが分かりました。
個人的に良かったと感じたこと7選は次の通りです。
これから家づくりをする人は、家族が幸せに過ごせる家を建てるための勉強をしてみてはいかがでしょうか?
本書で後悔のない家づくりが実現することを願っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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